業種によって売上原価に計上できる項目に違いがあります。決算書は、業種の特徴・平均値と比較し、予想立てながら読むことが基本です。イメージできれば、その企業が理解できると思う、黒豆柴です🍀
■ 飲食業の売上原価
飲食業にも様々な種類があります。ここでは、からあげ屋さんを例にします。
いかたんは、近所のからあげ屋さんでテイクアウトをよく注文します。
写真引用:から好し
◎からあげ屋さんで、からあげ定食を売り上げるときの直接の費用・肉、唐揚げ粉、タレ、野菜、米、味噌、海藻類、ダシの仕入れ代金。・調理専門の人を雇っていれば、人件費も売上原価とします。ただし、接客の人件費や光熱費は含みません。
売上原価=期首材料棚卸高+当期材料仕入高-期末材料棚卸高
■ 製造業の売上原価
原料に手を加えてモノをつくる産業で、原料を加工する工程が入ります。ここでは、万能調味料工場を例にします。
いかたん家の定番のタレです。妻が回鍋肉や味噌カツを作ってくれるときに利用しているそうです。
写真引用: イチビキ株式会社
◎製造原価工場では製造のみを行い、完成した製品は別の会社に卸しているとき、売上原価ではなく、製造原価が損益計算書に表示されます。
売上原価=製造原価製造原価=期首製品棚卸高+当期製品製造原価-期末製品棚卸高
◎製造原価報告書材料仕入をして加工を行い製品を出荷する製造業では、製造原価報告書を作成します。製造原価報告書で当期製品製造原価を算出します。
当期総製造費用=材料費+労務費+経費・調味料工場では、醤油、味醂、調味料、果物、野菜などの直接の材料がかかります。(材料費)・加工に要した労務費(労務費)・外注費、水道光熱費、減価償却費(経費)
当期製品製造原価=当期総製造費用+期首仕掛品棚卸高-期末仕掛品棚卸高・当期総製造費用に期首時点ではまだ加工の途中であった仕掛品や半製品を加え、期末時点でまだ加工中のものを差し引いて、最終的には当期製品製造原価を求めます。
■ サービス業の売上原価
売上について直接かかった費用は、提供したサービスと関連づいている費用です。ここでは、コンサルタント業を例にします。
いかたんが、先日名刺交換した企業さんです。名刺の肩書に「会計士」「行政書士」と記載があって驚きました。
写真引用:株式会社日本M&Aセンター
◎コンサルタント業がセミナーを開催するときの直接的な費用・講師の講演料、会場使用料、教材費・提供したサービスと関連づいている費用としての外注費。
■ 最後に
業種を理解するには、様々な人、様々な経営者に会うことが大事です。日常生活の中にもヒントがあったりします。興味をもつことが何より大事です。
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記事が長くなってしまったので、分離させることにしました。適度な分量の記事って難しいと思う、黒豆柴でした🍀