黒豆柴の脳内会議

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【集金人の話】金融機関が嫌う科目は貸付金です。

前年度は無利息の資金が好評で黙っていても各行融資残高が伸びました。資金を供給し、経済を回すことが目的であり、審査もかなりの甘めでした。運転資金は月商の3ヵ月分まで認められるという嘘のような基準でした。もう2度とこのような融資審査はないと思います…。ということで、ちょっとだけ決算書について触れていこうと思います。

■ 貸付金

金融機関が決算書をみるときに、BS、P/L、別表16をみたりしますが、その中でも貸付金勘定のあるなしをみます。特にこの勘定科目が複数の期にわたって計上されていることを嫌います。

(貸付金勘定)・損金に落としづらい経費を処理・事業と関係ない使途不明な支出を処理

費用として処理されるべき支出が資産計上されるので、会社の利益が大きく見えます。

貸出金が会社の事業目的以外のために転用されるのではないか?

最悪のケースをいつも想定しているため、資金が流用される可能性のある会社への融資は躊躇してしまいます。

│ 役員貸付金役員貸付金とは、法人から役員に対して、貸付けているお金のことです。中小企業の経営者には、以下のように利用されます。

・一時的な役員報酬の代わり・資金の個人的利用(家を建てるとか…)・領収書を切れない資金使途

起業したばかりの会社や、売上の見通しが立たない状態の中小企業では、役員報酬額を低く抑えて、役員貸付金で生計を立てることがあります。

役員貸付金には利息を計上する必要があり、毎年役員貸付金が増えていく決算書もみられます。

■ まとめ

貸付金は、金融機関からの印象を著しく下げます。融資審査の判断材料は、【返済能力】と【資金使途】です。決算書に役員貸付金が計上されていると、融資をしても役員個人に資金が流れたり、別の会社に迂回融資されるのではと疑います。

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会社側も稟議を通りやすくする決算書に協力して欲しいと思う、黒豆柴でした。