企業の多くは、資金繰り負担軽減のため、約束手形を払出します。特に建設業界は長く、4箇月超の支払サイトになることもあります。支払いサイトを長くすれば支払いまでに時間的な余裕ができるため、長い間キャッシュが残り資金繰りが安定します。20年以上も約束手形を取扱ってきたので、突然のニュースに驚く、黒豆柴です🍀
■ 2026年を目途に約束手形の利用廃止を求める方針
経済産業省は、約束手形について支払いまでの期間が長く、5年後の2026年を目途に利用を廃止するよう産業界や金融業界に対応を求める方針を決めました。
■ 約束手形とは?
決済手段には、現金、振込、小切手、手形などがあります。約束手形は取引先への支払いを約束する有価証券です。
・商品やサービスの提供を受けた企業が、専用の用紙に金額や支払期日などを記入し、取引先に渡します。・支払期日に手形交換所を経由し、代金が商品やサービスの提供者に入金されます。・資金がないと不渡りとされ、銀行取引ができなくなるなどの影響がでます。
約束手形を振出すことで支払いが猶予されるため、商品やサービスの提供を受けた企業が、資金繰り負担を軽減させるための手段として使うことが多いです。
■ 中小企業の資金繰り改善
約束手形のデメリットとして次のようなことが考えられます。
・商品やサービスの提供者には、入金までに時間がかかる。・専用の用紙で取扱われるため、印紙代、郵送費、管理費、現金との交換手数料がかかるほか、紛失のリスクもある。
政府は、約束手形の利用を廃止して、電子化を進め、入金されるまでの期間を短縮するよう促すことで、企業間の取り引きが迅速かつ効率的に行われ、中小企業の資金繰りの改善にもつながるとしています。
■ 最後に
紙媒体の約束手形が無くなれば、約束手形と商品性が似ている「でんさい」の取扱いにシフトしていくことが予想されます。5年の猶予があるため、「でんさい」へシフトする準備が大切だと思います。また、5年をかけて企業の資金繰りの安定を支援するのも方法だと思います。
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手形交換所縮小するのかなと思う、黒豆柴でした🍀