黒豆柴の脳内会議

がんばる『あなた』を応援したい

【集金人の話】いま思うと、姉貴はヤングケアラーだった…。

小学校1年生のときにボクの母親は亡くなりました。父親は、新しい女性と付き合い、あまり家に帰って来なくなりました。祖母は、パチンコ屋で掃除婦をして給料を稼ぎ、少ない年金で、ボクと姉貴を育ててくれました。

家のことは、ほとんど姉貴がやっており、ボクは、何不自由なく生きてきたのだと思います。祖母が父親代わりで、姉貴が母親代わりだったんだな…。

朝、ふと、ニュースをみると、ヤングケアラーの話題が飛び込んできました。

そして、衝撃を受けました。姉貴は、ヤングケアラーだったんだ…。

■ ヤングケアラーとは?

厚生労働省による「ヤングケアラー」とは、年齢や成長の度合いに見合わない重い責任や負担を負って、本来、大人が担うような家族の介護やケア、身の回りの世話を担っている18歳未満の子どものことだそうです。

ヤングケアラー・障害や病気のある家族に代わり、買い物・料理・掃除・洗濯などの家事をしている。・家族に代わり、幼いきょうだいの世話をしている。・障害や病気のあるきょうだいの世話や見守りをしている。・目を離せない家族の見守りや声かけなどの気づかいをしている。・日本語が第一言語でない家族や障害のある家族のために通訳している。・家計を支えるために労働をして、障害や病気のある家族を助けている。・アルコール・薬物・ギャンブルなどの問題のある家族に対応している。・がん・難病・精神疾患など慢性的な病気の家族の看病をしている。・障害や病気のある家族の身の回りの世話をしている。・障害や病気のある家族の入浴やトイレの介助をしている。引用:日本ケアラー連盟

■ ヤングケアラーの問題

ヤングケアラーの抱える問題は、家族の介護に追われることで、勉強時間や友人との時間が十分に取れなかったり、進路を変えざるを得なかったりすることだそうです。

家庭内での問題ということで、実態の把握が難しいうえ、当事者の子ども自身が、その生活が『当たり前』になっていて声を上げなかったり、困ったときにどこに助けを求めていいのか分からなかったりするケースも多く、表面化しづらくなっているそうです。

不自由なく生活していたボクは、この生活が当たり前で、ときおり『かわいそうな子』と言われることもありましたが、そんな『かわいそうな子』の意味がわからないほど、祖母と姉貴に大事に育てられたんだと思うとともに、姉貴は、ヤングケアラーだったんだと、いまになって申し訳ないと思います。

■ ヤングケアラー支援

厚生労働省文部科学省の共同プロジェクトでヤングケアラー支援策の報告書がまとめられたそうです。

■ まとめ

報告書をまとめます…。9月ごろまでに調査して結果を発表します…。2022年の医療報酬の改定に検討を進めます…。

すごいスピード感に、ひとごと感覚しか感じられないのはボクだけでしょうか?いま、困っている人がいるのだと把握できるのであれば、何とかできないものなのでしょうか?

危機的状況におえて、対策、対応が遅れるというのも同じことではないでしょうか?

-----

子どもに気を遣わせる社会っていかがなものかと思う、黒豆柴でした。